今回のブログタイトル長いよね。
でもね。
今回のAMT、ホンッッッッッッッッットに内容が濃くて、長いのはタイトルだけじゃなくて本文も長いです。
録音したものを文字起こしした訳ではなくて、多少のメモと記憶だけで書いてるんだけどこの長さ。
(録音してると思うと、変な甘えが入って集中が途切れちゃうもんで(-_-;))
では、どれだけ濃かったのか、いってみましょう。
Ableton Meetup Tokyoとは【Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築】を目的に隔月で開催されているイベント。
簡単に言うなら【Ableton Liveユーザー同士、仲良くなろうよ】と言う趣旨・・・ではあるものの、イベントの面白さが噂になったのかAbleton Live以外のDAWユーザーが参加することもよくある話。
前置きはほぼ定型なので、本編が気になる方はVol.16に飛んじゃってくださいね。
↓過去のAMTについてはこちらから一覧できます↓
前置き
Ableton?
今までのAbleton Meetup Tokyoもお読みいただくとして、まずは基礎知識。
【Ableton】とは【Live】というDAW(音楽制作ソフト)を作っているメーカーです。
Liveは動作が軽く、直感的な操作が可能なので世界中のTrack makerやDJ/パフォーマーなどに愛用されてます。
その中でも、Abletonに知識・技能を認められた方々をAbleton認定トレーナーと呼びます。
Ableton Meetup Tokyo
Ableton Meetup Tokyo(略称AMT)とはAbleton認定トレーナーである
がオーガナイズしているイベントで、AMTのご意見番である
が司会・進行役を務められていますが、今回はツアーでお休みということで
が代打で司会を。
さらに、Vol.14から引き続き今回も
が司会として登場。
今回はお休みでしたがAbleton認定トレーナーの
も客席にほぼほぼいらっしゃいますし、同じくAbleton認定トレーナーの
も深く関わっています。
(敬称略)
イベントの目的は
Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築
です。
簡単に言うと【Abletonユーザー同士、友達になろうよ】的な。
公式Facebookページはこちら≫
イベントは、基本的に【Ableton Liveの使い方のプレゼン⇒Q&Aタイム】のように進みます。
回によってはトーク・セッションなど、濃ゆ~~~いトークが聴ける場合もあります。
そして、実はお客さんのすべてがAbletonユーザーというわけではないのです。
『Abletonをススメられた他DAWユーザーさん』とか、『音楽制作を始めたいんだけど、よくわからない』とか、いろんな方がいらっしゃいます。
そもそも【Ableton Liveのプレゼン】ってのは基本であって、Ableton Liveに限らず【音楽制作】をするのであれば必ず役立つようなプレゼンも多いんです。
さて、長い前置きはここまで。
いよいよ本編。
Vol.16 Hello, New World
今回のテーマは【Hello, New World】。
このテーマの通り、新しい世界が開けるような話が盛りだくさんでございました。
まずはメニューと布陣から。(敬称略)
- Talk Session 「Loop 2017 Report」束田大介 / Moderator: Koyas
- 「音と音楽のあいだ~電子音楽にみるアートとサウンドの
今日的接続~ 」Yui Onodera - 「ここが新しい! Live 10」Yoshinori Saito (TACMI.ST / Ableton認定トレーナー)
- MC => 山頂瞑想茶屋 & 蜻蛉-Tonbo-
- DJ => Asato Sakamoto, Medical
- Photo => JiroKen
このほか、Koyasさん所有のiMacとPush2を持ち込んで作られた【Live10 Touch&Tryコーナー】も設置されたんだけど、これが大人気。
Koyasさんが準備してくれてたLive Setをいじれるようになってたんだけど、Open前とClose後ではLive Setが大きく変わっていたのでした。
たくさんの人が試したんだねぇ。
(もちろん、俺もいじくりまくった一人だけど笑)
実は、登壇された方々は昨年末のAMTと同じメンバー。
色々と伝説を残した回だったんだけど『知らない!』って方はぜひ一度、こちらのレポをお読みになることを強くオススメします。
動画もありますよ。
Loop 2017 Report
まずは【Loop】の説明からいきましょうか。
ざっくりと言うと【Abletonが主催する世界規模のMeetup】って感じです。
Loopの公式サイトでは【A Summit for Music Makers】って言葉が使われてます。
登壇するのはAbleton Liveユーザーだけではなく、ミュージシャンや技術者、教育者、その他クリエイティブな活動をしている方々など多岐に渡ります。
というか、むしろAbleton Liveが関係ないプレゼン(カンファレンス)の方が多いそうな。
他にもインスタレーションやワークショップ、スタジオセッションなどなどが、3日間行われます。
今回の開催場所はAbletonのお膝元ベルリンにあるFunkhaus(フンクハウス)。
Funkhausは日本で言うところの渋谷NHKみたいな感じで、エフェクトのリバーブの元になった部屋があるそうです。
で、Loopに実際に行ってきた束田大介さんが去年に引き続きレポート!
3日分を3〜40分で話すのは無理な話なんでかなり駆け足だったんだけど、記憶に残ったのはベルリンの食レポ興味深かったのは『Ableton Liveがホントに出てこない』と言うお話。
『Ableton Liveをもっと使えるようになるためのコツなんかを知りたくてLoopに来たら、肩透かしを食らう』と。
(言葉はこのままじゃないです。俺の意訳というかまとめ)
なんと、Ableton主催のイベントなのに、束田さんが知る限りはLive10についての話は一切なかったそうで。
束田さん曰く『Abletonの余裕なのかな?』とのことだったんだけど、昨年のLoopレポで『クオリティよりも、実験・挑戦の方が高評価を受けていた』っておっしゃってたんだよね。
もしかしたら、実験・挑戦のためのツールの1つとしてAbleton Liveがどこかに関わってさえすればいい、的なことなのかなってのが私見。
『音楽は音楽だけが独立して存在しているわけではない』って考えてるんじゃないかな、って。
そう考えておくと、次の登壇者【Yui Onodera】さんの話が理解しやすいかも。
音と音楽のあいだ~電子音楽にみるアートとサウンドの今日的接続~
お次は【Yui Onodera】さん。
音楽だけではなく建築も学んだお方。
『料理を出すときはお皿も一緒に出す。音楽は単体では存在しないので、音楽を聴く環境(料理で言うお皿)について学ぶべきと思った』
という旨のことをおっしゃってました。
事実、建築音響デザイナーとしての経歴もお持ちです。
・・・高いレベルで多才な人って本当にいるんだね(羨望)。
『大学で半年かけて教えることを、今日は30分で話します。元々の早口がさらに早口になりますがご容赦を』
の宣言を口火に始まったんだけど、ホンッッッッッットに濃い時間でした。
このプレゼン中、iPhoneのメモ帳を開きっぱなし笑
そして、Ableton Liveの画面は一切出て来ず笑
レジュメ
では、宣言通りに半年を30分に詰め込んだプレゼンの内容とは。。。なんて、ここに書き切れるワケないよね。
でも嬉しいことに、Onoderaさんの公式サイトにてPDF化したレジュメ(講義などの要約)があるので
- 公式サイトにアクセス
- EDUCATION
- ページ下部の【about archive page】で興味ある講義をクリック
- スライド資料
という手順を踏んで、ぜひ見てください。
AMTに参加した方はもちろん、そうでない方も勉強になりますよ。
レジュメに載ってないこと
ということで、ここではレジュメに載ってないことやレジュメを読むときの助けになるようなことを少しばかり書けたら、と。
先に書いた通り建築音響デザイナーとしての経歴もお持ちなわけですが、その話をしている時に
『音楽家側からしか出てこない提案』
という一言が出ます。
言い換えれば、いい音で聴く・鳴らすことが出来る部屋の設計は音楽を知っているからこそ出来る、と。
この考え方は2017年に発足したクリエイティブレーベル【nor】内でもとても重要なことだとおっしゃってました。
たとえば、norの他メンバーが『これ、いいね!』と言っても音楽的にダメな場合は『ダメ』と言う、と。
さらに、Onoderaさんって音楽や建築以外にもすごくたくさんの知識をお持ちというか、造詣が深いんですよね。
曰く
『知識がないと俯瞰で判断できない』
または
『興味があることは深く掘る。満足したら次の興味を深く掘る。その繰り返し』
とも。
が、けっして知識だけを得て満足するのではなく『音楽家』という地面にしっかりと立っているような、そんなお方かと。
言葉の端々から、音楽への深~~~い愛情がしっかりと感じ取れました。
深い愛情はレジュメにもしっかりと込められてます。
軽い気持ちで読み始めたら、情報量と熱量に負けちゃうんじゃないかな。
『(自分の)モノにしてやるぜ、コノヤロウ』という気概で臨むくらいが丁度いいかも。
ここが新しい! Live 10
さて、Onoderaさんから知識と知恵を授かったお次は、2018年上旬発売開始予定のLive10について。
このプレゼンが見たくて今回のAMTに来たって方もいたかも??
プレゼンターはAbleton認定トレーナーの【Yoshinori Saito】さん。
前回のAMTでは駆け込み寺の住職としてもご活躍。
プレゼン前に『Live10はすごく使いやすくなったんだけど、地味すぎて伝えづらい』ってのをどこかで読んだんだよね。
『どういうこと?』と思ってたんだけど、このプレゼンを見て納得。
すごく進化してるのに伝えづらい、というか伝わりづらいって部分はあるかも。
でも、覚えてる限りを書き連ねるんで、ここから先を読んでもらえれば
『なるほど、伝わりづらいけどすごい進化だ』
と思ってもらえるかと。
(ショートカットはMac仕様です)
あ、これも先に書いておこう。
現在Live10はベータ版として、Ableton認定トレーナーの方々などがテストと言う形で使っています。
もちろんプレゼンターのSaitoさんもその一人なんだけど、曰く
『Live10を使ったら、Live9には戻れない』
と。
それだけよく出来た進化だそうです。
ただし、あくまでベータ版なので製品版とは多少異なる部分があるかもしれません。
そこはご了承のほどを。
ブラウザーコレクション
Macユーザーはある意味お馴染み・・・かな?
ファイルやフォルダにタグを付ける機能、ありますよね?
あれと同じように、ブラウザー上でエフェクトやサンプルなどをまとめておけるようになります。
たとえば『来月のライブで使うエフェクトをまとめておこう』とか『よく使うヤツをまとめておこう』とか、ね。
いちいち探す手間が省けるね!
Pack
Pack、使ってますか?
インストゥルメントやエフェクトが入ってる便利なヤツです。
これにシンセが加わりました。
使い勝手は試せなかったんでちょっと伝わりづらいとは思いますが。。。
でも【シンセパパ】の呼び名も持つほどにシンセに詳しいSaitoさん、大興奮。
(すごさを推して知るべし)
キャプチャー
制作中、MIDIコンを叩いてフレーズを考えること、ありますよね?
そんなとき『あ!今のすごく良かった気がするけど、Recしてない。。。』なんてこと、今現在も世界のどこかで起きてるはず。
でも、これからは大丈夫。
Recしてなくても、キャプチャーボタンを押せば直前のMIDI演奏をテンポに合わせた形でMIDIクリップにしてくれます。
クリップを聴きながら『こういうの足してみようかな?』って時も大丈夫。
オーバーダブした状態でMIDIクリップにしてくれます。
クリップ全体に色
アレンジメントビューに置いたクリップ、色が着いてるのって上部の少しだけですよね?
Live10からはクリップ全体に色が着きます。
でも、波形やMIDIノートの視認性に影響無し。
パッと見でクリップを識別できるのって、とても楽。
Cmd+Eが不要
アレンジメントビュー内でクリップをコピペしたりなんだりするとき、Cmd+E(Ctrl+E)でクリップを切らなくちゃいけないこと、ありますよね?
Live10からはそういう手間を省いたワークフローが可能な設計になります。
クリップを切ることなく手を加えられるので、Saitoさん曰く『Cmd+Eを使わなくなる』と。
クリップ内でずらす
アレンジメントビュー内でクリップを選択して、Option+Shiftを押しつつマウスを動かすとクリップ内でクリップがズレます。
たとえば4小節目だけビートをスリップ(後ろにずらしたい)なんてことも、これで楽々。
しかもこれ、MIDIだけじゃなくてオーディオクリップでも可能。
Rでリバース
クリップを逆再生するときは『画面下部のクリップビュー内でRevをクリック』ですよね?
今後は【R】を押せば、一発リバース
フェード
トラック名の下の窓からフェードを選んで・・・って手間が無くなります。
クリップのすみっこにカーソルを動かしてポインターを四角にすれば、フェード機能を使えます。
ナッジ
クリップやノートをほんのちょっとだけ前後に動かすことを【ナッジ(nudge)】と言うんですが、マウスで動かすとき『あ、行き過ぎ』とかあったことがあるのは俺だけじゃないはず。
これが【Cmd+矢印キー】で出来るようになります。
ストレス減るわぁ。
拡大して戻す
Live9でも【+】や【-】でズームイン・アウトできるけどね。
Live10では【Z】を使うようで。
でもLive9と違うのは【Shift+Z】で拡大前に一発で戻れるところ。
なんどもズームを繰り返すときは便利に使えそう。
クリップを伸ばす
ワープマーカーを打って、ビヨ~ンってして・・・って作業は不要。
アレンジメントビューに置いた【クリップの端っこでShift】を押せばカーソルが四角カッコ( [ )に変わるので、それでクリップを引っ張れば伸びちゃいます。
MIDIクリップをマルチで編集
Track1のMIDIクリップと、Track2のMIDIクリップを見比べながら編集したい。
そういうこと、けっこうあると思うんだ。
そんなときは、この【MIDIクリップをマルチで編集】でOK。
画面下のクリップビュー画面から動くことなく、Trackを切り替えて編集できるようになります。
新デバイス
Wavetable、Echo、Drum Buss、Pedalの4つのデバイスが新しく搭載されます。
(Drum BussのみStandard以上、他はSuiteのみ)
これは・・・音を聴いてなんぼだよね。
Ableton公式サイトをチェックすることをおススメします。
ごくごく私見ですが、使ってみた感想は
『早く自分の環境で使いたい!!!!!』
って感じ。
Drum Buss、自分のBassにすげぇ挿し込みてぇ。。。
Max for Live
Abletonに完全統合されたので『軽い・安定・すぐ呼び出せる』の三拍子が揃いました。
今までの重たさとはおさらばですなぁ。
Max for Liveを呼び出しても「Max for Live」のロゴが浮かび上がらず、CPUへの負担も軽減したという嬉しい進化。
追記
Live10にアップグレードしたときと、Live10.1にマイナーアップデートしたときのブログを書きました。
参考になれば。
ダダッと書き出してみたけど、けっこうな数だな(^^ゞ
しかも、これですべてではないようで。。。
Ableton公式サイトは要チェック。
(サムネイルは英語かもだけど、ちゃんと日本語ページなのでご安心を)
ざっくりとまとめると今回のバージョンアップは【ワークフローが加速】って感じ?
1つ1つは小さくても、積み重なれば大きな違い。
『Ableton Liveを使いこなす』みたいな言い方をすることがあるけど、実際はインスピレーションが逃げちゃう前に音楽を作りたいだけだもんね。
こういうバージョンアップ、大歓迎。
欲しい?欲しいよね??
そんなあなたへ朗報。
20%OFF
2018年上旬のLive10発売開始まで、Abletonではスペシャルオファーを開催中。
Ableton Liveを持ってない方は、Live9(Live10へのアップグレード無償)を20%OFFで入手できます。
Ableton Liveユーザーであれば、Live10へのアップグレードを20%OFFで入手。
詳しくはAbleton公式サイトまで。
でも『ちょっとだけでも触ってみてから決めたい』って方もいるだろうねぇ。
その気持ち、良くわかります。
わかってるのは俺だけじゃなくて、オーガナイザーのKoyasさんも・・・詳細は後日あらためて。
今から来年を楽しみにしつつ、詳細を随時AMT公式Facebookでチェックしませう。
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