Live9で曲を創る Track.16『Choke』

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Ableton Live9


『チョーク』と言われたら。
プロレス・格闘技ファンならチョークスリーパーを。
GtやBaを弾くならチョーキングを。
教師なら黒板に文字を書くチョークを思い出すかもしれません。
が、Liveユーザーなら???

サウンドハウス

Ableton Live講座動画のアプリ作りました。

Choke

余談から入る

チョークスリーパーのチョークは英語だとchoke。
絞るとか、窒息させるとかの意味。
普通のスリーパーは頚動脈を極めるけど、チョークスリーパーの場合は喉仏などを極めて窒息させるのでこの呼び方。

Gt奏法の1つであるチョーキングは和製英語で、日本以外だとベンディング(bending)って言うのが普通みたい。

で、黒板に文字を書くチョークはchalkですが、Live9のチョークはChokeです。

Live9のChoke

https://www.ableton.com/ja/manual/instrument-drum-and-effect-racks/#drum-racks

Drの奏法でチョークというのがあるので、ここから来てると思います。
(実際にDrum Rackで使う機能なので)

シンバルを叩いたあと、余計な余韻を消すために指ではさんでミュートするところを見たことありませんか?
あれが【チョーク】です。
個人的に好きな動画を貼り付けておきます。
この動画の1:40辺りでチョークを見れます。

じゃあ、実際にChokeをどのように使うのかと言うと。

Chokeの意味

通常のDrumセットの場合、H.H(ハイハット)は1つだけです。
好みやスタイルでH.Hを2つ以上並べるプレイヤーもいますが、通常は1つだけ。
H.Hはペダルを踏んでClosedの音を出し、ペダルを離してOpenの音を出します。
なので、Closed H.HとOpen H.Hの音を同時に鳴らすのは物理的に無理と言うことになります。

というわけで、Live9のDrum Rackは【Closed H.HとOpen H.Hの音が同時に鳴らない】設定になっていて、この設定に使う機能が【Choke】なんです。
たとえば、Closed H.HとOpen H.Hの音を同時に鳴らそうとしてもどちらかの音しか鳴りません。
Open H.Hの後ろにClosed H.Hを入れれば、Open H.Hの余韻が消えてClosed H.Hの音が鳴ります。
実際に打ち込んでみればわかるので、Liveユーザーは試してみてください。

使い方

Live9で曲を創る Track.16『Choke』

H.Hのところを見てみます。
Closed/Open共に、Chokeの窓が【1】に設定されています。
これは【同じChokeのグループに入ってる】ことを表します。
つまり【ある音が鳴っている最中に同グループ内の別の音が鳴ったら最初の音はミュートされる】という設定です。
Open H.Hが鳴っている最中にClosed H.Hを鳴らすとOpen H.Hの音が消えるのはこの機能のおかげです。

『便利な機能なのはわかるけど、ClosedとOpenを同時に鳴らしたいんじゃ~!』
という場合はどうするかというと。
ClosedあるいはOpen H.HのChokeの窓を【None】に設定してください。
Chokeグループから解放されて、Openの後にClosedを鳴らしてもOpenの音はミュートされません。

H.H以外にもこの機能は使えます。
たとえば『ドゥ~~ン』みたいに余韻が長いKick。
これを曲中の数ヶ所だけ『ドゥ~』くらいに収めたいときってありますよね?

そんなときには余韻の短い音を用意します。
(聴感上はKickが一番自然な気がします)
次に『ドゥ~~ン』のKickと、余韻が短いKickを同じChokeグループに設定します。
これでH.HのOpenとClosedのような関係がこのKickに生まれました。
『ドゥ~~ン』のKickの後に余韻が短いKickを入れると『ドゥ~』に収まります。
あとは『ドゥ~ドッ』に聴こえないように、余韻が短いKickの音量を調整すればOKです。

H.HがChokeグループ1、KickがChokeグループ2でサンプルを作ったので良かったら聴いてみてください。
Instagramも同じサンプルフレーズなんで、視覚的に確かめたい場合はこちらをどうぞ。

‡ポイント‡
Chokeとはお互いを制御しあえる仲良しの関係。
でも使いすぎて自分の首を絞めないように・・・チョークだけに。




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