今回はエフェクトカテゴリーにあるのに音が変わらないヤツの話です。
最初に言っちゃうと【測定ツール】なんです。
『DAWで測定ツール?』と思うかもしれませんが、これがなかなか使えます。
Spectrum
公式マニュアル
居場所
Audio Effects⇒Spectrum⇒Spectrum
意味
Spectrum:波長による分布
重要なつまみ
特になし。
細かく測定するためにはつまみをいじることも必要ですが、まずは使ってみるといいと思います。
遊んでみよう
Acoustified Kit 09でフレーズを作成します。
使うのはSnare2種類とKick2種類。
それぞれにSpectrumを差し込みます。
目で見る
Spectrumは測定ツールなので音は変わりません。
大事なのはSpectrumで分析される波形。
エフェクトのON/OFFボタンの横にある右向きの▼をクリックすれば拡大出来るので、まずは見やすいサイズに調整しましょう。
分布図の【縦軸がdB(音量)、横軸が周波数/ピッチ】になります。
マウスオーバーすれば詳しい数字が表示されるので『ここの波長はどれくらいだろう?』と思ったところにマウスカーソルを置けば詳しくわかります。
たとえば『420Hz A#0 -35.odB』のように『周波数 ピッチ 音量』が表示されます。
何が出来るか
1発目Kickの分布図を見れば『40Hz付近がピーク』とわかります。
他に40Hz付近にピークを持つ音があったら邪魔し合うことになります。
つまり、Mix時に必要となる情報を耳だけではなく目でも得られる、ということです。
逆に考えれば、40Hzにピークを持たない音とは相性がいい可能性があるということになります。
太さや音圧を稼ぎたいときにKickを2つ重ねる、という方法がありますが、相性のいいKickを探すときにも役立ちます。
ちなみに2発目のKickはこんな感じ。
4つほどあるピークの内、一番左が40Hz付近ですから、1発目と2発目のKickはぶつかり合う可能性有りということです。
もちろん、合わせてみてOKになる場合もあるので絶対ではないですよ。
さらに。
EQを使うとき、慣れない内はEQの迷路に入ることも多いですが、最初にSpectrumで視認してからであれば迷子になることも減るかもしれません。
と、Spectrumの波形からはいくつもの情報を得ることが出来ます。
もちろん、耳での分析力を上げるのが最優先ですよ。
『Spectrumが無いとMix出来ません』なんてのは・・・ねぇ(苦笑)?
使いどころ
波長を見てみたいすべての音が使いどころだと思います。
『どうもMixが上手くいかない』とお悩みの場合、Spectrumを使ってみてはどうでしょう?
‡ポイント‡
Spectrumは音が変わらない。
なぜなら、音を目で見る測定ツールだから。
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