『Ableton LiveどころかDAW自体が初めて』という人にもわかってもらえることを意識しつつ、Youtube動画を随時制作&公開中。
解説はボク、Ableton認定トレーナーの【akim】がお送りします。
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DAWを使い始める前に知っておくといいかも?な話
新しいPushが出た影響なのか、時期的なものなのか、たまたまの偶然なのかはわかりませんが、『DTM環境を手に入れたものの、そこから先が???』という方が多いようで。
実際、僕のところに質問してきてくれる方も少なくなく。
ってことで、ここにまとめてみます。
もっと具体的なLiveやPushの使い方はYouTubeに動画としてアップしてます。
質問に答える編再生リスト
容量の話
WindowsだろうとMacだろうとPCという機械の設計上、内蔵の記憶媒体(ハードディスクやSSD)には容量の限界があります。
容量に余裕がなくなるとPCの動きが不安定になることもありますし、新しいソフトを追加インストールすることすら困難になりえます。
ではどうすれば良いかというと。
まずはゴミを溜めないこと。
不要なファイルは捨てるに限ります。
次に、外付けストレージを活用すること。
これによって、内蔵ストレージを身軽に出来ます。
具体的には次から説明していきますね。
.dmg? .exe?
ソフトを購入するとリンクが送られてきて『こっちからダウンロード&インストールしてね』ってのが今どきですね。
Abletonの場合は、アカウントにログインしてそこからダウンロードすることになります。
ダウンロードすると、Macの場合は『.dmg』、Windows の場合はzip形式で圧縮された『.exe』という拡張子が付いたファイルが保存されます。
このファイルをダブルクリックするとインストールが始まって、画面の表示に従っていくとインストールが完了するわけです。
さて、ここで問題です。
インストール完了後、.dmgや.exeファイルが入っているフォルダはどうしましょう?
正解は『ゴミ箱へ』です。
正しくインストールされたのであれば、.dmgや.exeはもう要りません。
再インストールが必要になったときは、自分のアカウントから再ダウンロードすればOKです。
どうしても捨てたくない場合はUSBメモリなど、PCの外に保存しておけばよろしいかと。
拡張子が表示されないけど!?
Macの場合は
- Finderを表示
- 画面上部のメニューの「Finder」から「環境設定」を開く
- 「詳細」をクリック
- 「すべてのファイル名拡張子を表示」にチェックを入れる
でOK。
Windowsの場合は
- なんでもいいのでフォルダを開く
- 上部メニューの「表示」を開く
- 「ファイル名拡張子」にチェックを入れる
でOK。
OSのバージョンによって違いがあるので、上記の方法で上手くいかない場合は以下のリンクを参照してください。
Packはどこに入れる?
Abletonでは『Pack』というものが用意されてます。
Packとは、インストゥルメントやエフェクト、オーディオサンプルなどをひと包みにしたものです。
これを追加インストールすることで、Liveで使えるインストゥルメントやエフェクトが増えるわけです。
追加インストールするには2つの方法があります。
- Abletonのアカウントからダウンロードしてインストール
- Liveのブラウザからダウンロードしてインストール
どちらでも正解ですが、注意点があります。
Abletonのアカウントからダウンロードする場合、ダウンロード先はどこにしてますか?
SafariやChromeなどのブラウザは、デフォルト設定だと『ダウンロードフォルダ』にダウンロードします。
ダウンロードフォルダにダウンロードしたファイルを、そのままLiveにインストールするのはオススメしません。
Macなら書類フォルダ内に、Windowsならドキュメント内にPack専用のフォルダを作って、そのフォルダにダウンロードしたPackを移動してからインストールするのがオススメです。
理由は、ダウンロードフォルダはキレイにしておきたいのと、Packの管理を楽にするためです。
Liveのブラウザからインストールする場合も、この話は無関係ではありません。
デフォルトで決まっているフォルダでも問題はありませんが、管理しやすいかどうかは別問題。
他のフォルダにした方が都合がいい場合もあります。
詳しくは後ほど。
プラグインはどこに入れる?
プラグインとは、サードパーティー製のインストゥルメントやエフェクトなどですね。
サードパーティー製、つまりAbleton以外の製品と思ってくれればわかりやすいかと。
有名どころだと、iZotopeとかNative InstrumentsとかSpitfire Audioなどですかね。
プラグインも、Live側で設定しなければ、あるいはプラグインのインストール時に変更しなければインストール先は自動で決まってます。
Macであれば、VST形式は
- Macintosh HD > ライブラリ > Audio > Plug-Ins > VST
AU形式は
- Macintosh HD > ライブラリ > Audio > Plug-Ins > Components
です。
Windowsの場合はちょっと複雑で環境によって変わるんですが、基本的に
- C¥ProgramFiles¥Steinberg¥VSTPlugins
- C¥ProgramFiles¥Steinberg¥Cubase¥VSTPlugins
- C:\Program Files\Common Files\VST3
辺りです。
VST2とVST3は兄弟関係ですが、別物なのでフォルダが分かれてます。
VST2形式というものが先にあって、それを進化させたのがVST3と捉えておけば十分です。
WindowsにAU用のフォルダが無いのは、AU形式は実質的にMac専用だからです。
で。
もちろん、これらのフォルダに入れておくことが悪いわけではないんです。
ですが、サウンドライブラリと言われるものが付属してくるインストゥルメントが増えてくると、なかなか難しい問題が出てきます。
それは【容量】。
100GBを超す容量が必要になるインストゥルメントとかもありますからね。
細かい数字は抜きにして単純計算すると、100GBって1TBの10分の1ですからね。
ご自分のPCの内蔵ストレージ、どれくらいの容量ですか?
100GB、余裕ですか?
余裕じゃなければ、外付けストレージの活用を考えた方がいいかも?
外付けストレージの活用
ここでは【外付けストレージ】と書いてますが、外付けHDD(ハードディスク)または外付けSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)のことです。
今の主流はUSB接続で、1〜2万円程でも十分信頼できるメーカーのものを購入出来ます。
この価格帯であれば、HDDなら4TB程度、SSDなら1TB程度が相場かと?
(メーカーによって差がありますが)
しかし『同じ価格帯なら、容量が大きいHDDの方がお得!』と考えるのはちょっとお待ちください。
なぜなら【読み込み速度】というのが関係するからです。
読み込み速度
外付けストレージに保存した場合、内蔵ストレージに比べて読み込み速度がどうしても落ちます。
つまり、スピードが求められるエフェクト、例えばリミッターなんかの動きに支障が出る可能性もあります。
とはいえ、内蔵ストレージだけでは容量に限界がありますから、外付けストレージに頼る他はありません。
となると、読み込み速度がなるべく速い状態で接続したいですよね。
単純に比較すると、HDDよりSSDの方が読み込み速度が速いです。
USBにも速度があって、【USB2.0】や【USB3.0】など数値で表されます。
数値が大きい方が高速です。
ただし、この数値はPC側のUSB端子に依存することにご注意を。
たとえばUSB3.0で接続出来る外付けストレージをPCのUSB2.0端子に接続したら、読み込み速度はUSB2.0のものになります。
ということで、自分のPCの中で最速のUSB端子を確認し、それに外付けSSDをつなぐというのが最速の結果を得られる組み合わせということになります。
外付けストレージへの移し方
具体的にどうすればいいのか?って話ですよね。
まずはPackからいきましょう。
Packを外付けストレージへ
Liveの【環境設定】を開いて【Library】タブを開きます。
次に、パック用インストールフォルダの【ブラウズ】をクリックします。

現在Packをインストールしているフォルダが開くので、外付けストレージ内のフォルダを指定すればOK。
Liveから『既存のPackを新しいフォルダに移しますか?』と問われるので、【はい】を選べば引越完了です。
今後、LiveのブラウザからインストールするPackは自動でこのフォルダに入ります。
プラグインを外付けストレージへ
次にプラグインを外付けストレージへ移す方法です。
Packと違ってちょっと手間がかかるのも事実なので、1つ1つゆっくり手を付けてください。
また、規格の都合上、AU形式のプラグインは外付けストレージへ移すのは不可能です。
もしかしたら裏技的な方法があるかもですが、もしあったとしてもおススメしません。
さて、プラグインを外付けストレージへ移す前にプラグインの仕組みをちょっとだけ知っておきましょう。
プラグインにもよるんですが、インストゥルメント(音源)の場合はサウンドライブラリと呼ばれる音の集まりをプラグインのソフト側、つまりインストゥルメント上に呼び出して音を出す設計のものがあります。
もしブラスセクションのようにトランペットやサックス、トロンボーンなどをまとめたインストゥルメントの場合はそれぞれの管楽器にサウンドライブラリが用意されることになるので、データ容量はかなり大きなものになります。
(僕の記憶では400GB以上あるものもあったはず)
しかし、サウンドライブラリが大きなサイズであってもソフト部分のサイズは大きくないものがほとんどです。
よって【ソフト部分は内蔵ストレージに】【サウンドライブラリは外付けストレージに】という管理方法もアリです。
ただ、ソフト部分とサウンドライブラリを分けて管理する方法はプラグイン側の設計に依存するので、ここでは割愛します。
お使いのプラグインのマニュアルなどを参照してください。
『じゃあ、ここでは何を書くの??』ってなりますよね。
ここではLive側でのプラグインの管理の方法です。
Liveの環境設定を開き、【Plug-Ins】タブを開きます。
VST2のフォルダとVST3のフォルダを指定できるので、外付けストレージ内にそれぞれ用のフォルダを作って指定してください。
その後【カスタムフォルダをオン】にします。
以下の画像はWindowsのものですが、MacであってもAU形式のカスタムフォルダを指定する方法は表示されません。
AU形式は先に書いたように外付けストレージへ移せない規格だからです。

外付けストレージ内のフォルダを指定したら、プラグインを再インストールします。
プラグインの作成元によりますが、プラグインインストール用のソフト(たとえばNative InstrumentsであればNative Access)がある場合はそれを使うのがなんだかんだ楽ですね。
Windowsの場合は【.dll形式】で配布されていて、インストール用のソフトが無いものもあります。
この場合は【.dllファイル】を外付けストレージ内の指定フォルダに移動すればOKです。
再インストール、または移動したプラグインは、元フォルダから削除してOKです。
再インストール、または移動したのに『プラグインがLiveのブラウザに表示されない!』という場合は、環境設定のプラグインタブにある【再スキャン】ボタンをクリックしてください。
これでも表示されないのであれば、インストール時のミスかトラブルか、プラグインファイルの破損が疑われるのでもう一度インストールしてみましょう。
稀ですが、そもそも32bit版のVSTで、今までも使えてなかったことに気付いてなかっただけのパターンもアリ。
ナレッジベースとテクニカルサポート
目の前のトラブルが世界中で自分だけというのは稀です。
だいたいは、以前に誰かが経験してます。
そんなトラブルシューティングを見られるのがナレッジベースです。
そして、Abletonにもサポート窓口があります。
製品版のLiveユーザーであれば、Liveの使い方に関するトラブルに対応してくれます。
(Live Liteはサポート対象外)
ただし、あくまで【Liveの使い方】についてであって、【Liveでの曲作り】に関してはサポート対象外です。
『ファンキーなベースラインの作り方は?』などと問い合わせて困らせないでくださいね。

まとめ
という感じで、知っておくといいことをザクっとまとめてみました。
せっかく作ったDTM環境、ぜひとも楽しんでください。
もし『もっとLiveで音楽制作を楽しみたい!』と思った場合は、レッスンをどうぞ。
僕もレッスンやってますから、お役に立てるかもです。
レッスンという選択肢
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楽しむためのちょっとしたTips、レッスンしてます。
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Ableton Live講座動画をアプリにまとめてみました。
以下のページにDL方法と使い方を書いてますので、お試しをば。
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