最近ではGuitarやBassの教則本には必ずと言っていいほどTAB譜(タブ譜)が記載されてます。
TAB譜というのは略称で、正式名称はタブラチュア譜と言います。
タブラチュア(Tablature)という記譜法を使って書かれた譜面、ってことです。
歴史は意外に古くて“1507年にタブラチュア譜による世界初のリュートの曲集が出版された(Wikipedia参照)”だそうです。
まあ、そんな豆知識はさておき、今回はTAB譜の話です。
【ベースラインの作り方】を主軸に記事を書くカテゴリー。
具体的な作り方よりも、Bass弾きの考え方とか頭の中を覗く視点が多いかも。
TAB譜の読み方
TAB譜とは【弦を表す線の上に押さえるフレットの数字を書き、五線譜と同様に符尾を付けたもの】です。
順に説明していきますんで、まずはTAB譜をご覧ください。

弦を表す線
上側が高音弦(細い弦)、下側が低音弦(太い弦)です。
これは5弦用TAB譜なので、上から1弦・2弦・3弦・4弦・5弦となります。
4弦用だと、上から1弦・2弦・3弦・4弦。
6弦用だと上から1弦・2弦・3弦・4弦・5弦・6弦、となります。
なお。
僕が5弦Bassistなので、ここでは5弦用のTAB譜を載せてますが、世に出てる多くの譜面は4弦用なので線が4本になります。
フレットを表す数字
次に数字について。
線の上に数字が書かれています。
これは押さえるフレット(指板上のポジション)を表します。
開放弦(フレットを押さえずに鳴らす音)の場合は数字のゼロ【0】を表記します。
符尾
いわゆる【おたまじゃくしの尻尾】のことです。
これは五線譜と同じです。
4分音符や8分音符など、音価(音の長さ)に応じた符尾が付けられます。
場合によっては符尾が付いてないTAB譜もあります。
その場合は五線譜が併記されているので、符尾は五線譜を参照する、という読み方をします。
実は、例として出したTAB譜は【Bassを学ぶ~15『読譜入門~♯とかタイとか』】で載せた譜面と同じものです。
これに五線譜を併記するとこんな感じになります。

フレットはこの譜面どおりに押さえています。
Bassを持ってTAB譜を見るとわかりますが、この向きがBassを持ったときの指板とシンクロしています。
実際に弾いてみるとおわかりいただけるかと。
【五線譜に慣れていなくても、数字と符尾が理解できれば弾ける/練習しやすくなる】のがTAB譜の強みです。
また、【運指を伝えるのに効果的】というのもTAB譜の大きなメリットですね。
弊害
TAB譜のデメリット
ものすごく便利に思えるTAB譜ですが、デメリットも少なからずあります。
五線譜と比べると
- 音の高低が直感的に理解しづらい
- 曲のキーを把握しづらい
- 数字のみで曲(フレーズ)を覚えると、後々の妨げになる
などがあります。
「1.」と「2.」に関しては、実際に演奏すればわかることなのでまだいいんですけど、特に問題は「3.」です。
数字のみで覚えるクセがついてしまった場合、フレーズを発展させることが苦手になったり、発展させるための知識(コードやスケールなどについて)自体が身に付かなかったりします。
これは由々しき問題です。
『弾けないフレーズを、弾けるようになりたい』という思いはとても大切で、TAB譜がそのために役立つのであれば存分に活用すべきだと思います。
しかし、その『弾けないフレーズ』がいつかは『弾けるフレーズ』になる日が来ます。
そうなったら次は『もっとカッコいいフレーズに発展させたい』と思うのが普通です。
そのとき、音楽の大きな楽しみの1つである『発展』、言葉を変えるなら『アレンジ』のための知識やノウハウが身に付いてないのはつまらないのでは?
弾けないフレーズが弾けるようになるのはプレイヤーにとって大きな喜びであり、楽しみの1つです。
しかし『せっかくなら発展させる楽しみも味わって欲しい』と、おせっかいながら思うわけです。
‡ポイント‡
TAB譜は便利。
しかしデメリットも大いに含む。
レッスン、お請けします
このブログを書いている僕(akim)はベースのレッスンもやっています。
バンド生まれバンド育ちで、メジャー在籍バンドのBass担当にもレッスンしていたakimが実践的なベースを教えます。
あなたの『ここが知りたい!』を知れるレッスンです。
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