Vol.52のAbleton Meetup Tokyo(略称AMT)は、【曲作り、何から始める?】がテーマ。
春だしね。
新しいことを始めるのにもいい季節だよね。
Ableton Meetup Tokyoとは【Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築】を目的に隔月で開催されているイベント。
簡単に言うなら【Ableton Liveユーザー同士、仲良くなろうよ】と言う趣旨・・・ではあるものの、イベントの面白さが噂になったのかAbleton Live以外のDAWユーザーが参加することもよくある話。
ちなみに、このレポを書いてる僕(akim)も2018年にAbleton Certified Trainerになりました。
『Ableton Meetup Tokyo(略称 AMT)って、いったいなんなの??』という方、まずは過去のAMTレポートをお読みください。
Ableton Liveユーザーのみならず、音楽制作に関わっているのであれば興味出ること間違いなし。
前置き
Ableton?
今までのAbleton Meetup Tokyoもお読みいただくとして、まずは基礎知識。
【Ableton】とは【Live】というDAW(音楽制作ソフト)を作っているメーカーです。
Live直感的な操作が可能で楽器のように扱うことも出来るので、世界中のTrack makerやDJ/パフォーマーなどに愛用されてます。
その中でも、Abletonに知識・技能を認められた方々をAbleton Certified Trainer(Ableton認定トレーナー)と呼びます(自分で言うの、ちょっと恥ずかしいけどw)。
Ableton Meetup Tokyo
Ableton Meetup Tokyo(略称AMT)とは
が共同オーガナイズしているイベントです。
イベントの目的はAbletonユーザーを横断するコミュニティーの構築です。
簡単に言うと【Abletonユーザー同士、友達になろうよ】的な。
公式サイトや公式Facebookページもチェック!
ご紹介
小雨が降る中(途中は土砂降りだったらしい)六本木CUBEで2023/4/7に行われた【Ableton Meetup Tokyo Vol.52】。
(Ableton Meetup Tokyoー略称:AMT)
今回は新年度が始まる春らしく【曲作り、何から始める?】がテーマ。
このテーマに沿って(あるいは発展させて)登壇者がいろいろ話をしてくれるのが、AMTの楽しいところ。
そして【Meetup】の名にふさわしく、新たな友人や繋がりが出来ていくのもAMTの醍醐味。
まずは今回の登壇者やDJ、Touch&Try、司会のご紹介から。
紹介は登壇順、またはDJの出番順です。
なお、リンクはご本人が紹介したもののほかに、『ここを見れば情報を得られるかな?』というakimのおせっかいで貼ったものもあります。
登壇者
町田航平 / Svan Code
DJ
Katimi Ai
Touch&Try
毎回ではありませんが【Touch&Try】という名前のコーナーが出ることがあります。
その名の通り、機材にいろいろ触れるコーナーです。
過去にはNovationとか、AbletonのNoteなども触れたことがあるんですが、今回はこちら。
Teenage Engineering
機材紹介
当日Touch&Try出来た主な機材は
- OP-1 field
- TX-6
- OB-4
です。
欲しい方は以下からチェック!!
司会
今回の司会はAMTオーガナイザーのKoyas(Ableton認定トレーナー)と、軽快なトークが持ち味のDIEZONEです。
Abletonトピック
AMTはだいたいこの【トピック】から始まります。
今回は発表されたばかりの【Live 11.3】について。
(AMT Vol.52開催時はベータ版でしたが、現在は正式アップデートされてます)
Liveのマイナーアップデートって無料なのに『え?そんな新機能が??』ってことも多いんですよ。
Live 11.3では【Drift】という新デバイスが登場です。
このデバイスは『シンセをもっと楽しく、簡単に』という一言が似合うデバイスです。
『シンセってよくわからないんだよね~』って方、一定数いらっしゃると思います。
実は、僕もシンセにはあまり明るくありません。
でもやっぱり『シンセを楽しみたい!』と思ってるわけです。
こういうタイプは僕だけじゃなくて、一定数(以下略)。
そんな方にオススメの『Drift』。
Live 11.3が公開されたら、是非ともお試しを。
KATIE SE7EN
KATIE流アイディアを形にする
【KATIE流アイディアを形にする】というテーマでプレゼンをしてくれるのは【KATIE SE7EN】さん。
アレンジは終わってるものの、Mixなどはまだの段階のLive Setを使ってプレゼン開始です。
【オーディオサンプル】を元にして曲を作っていくという方は少なくないと思います。
そんな方はKATIE SE7ENさんの【アイディアを形にする】方法、参考になるのでは?
創りたい曲のイメージに合った好きな音を見つける
まず、いろんな音で遊んで湧いてきたアイディアを元に曲を作り始めるそうです。
いろんな音で遊ぶために使っているのは【Spitfire audioーLABs】。
無料で使えるのであれこれと音を聴き、アイディアを膨らませる、と。
このとき意識してるのは『たくさんアイディアを出すより、1つのアイディアで創りきる』こと。
なぜかというと【世に出すということを繰り返すことでステップアップしていく】ことを念頭に置いているから。
曰く『ペン回しは1回出来たら、もう1回出来る確率が上がる。何かをやり遂げるのも脳のスキルと言われているから』だそうで。
KATIEさんの場合は【創りはじめたなら、世に出すところまでやり切る】と決めてるんだそうな。
(創り始める時は周波数的に低い音から手をつけるそうです)
たしかに、中途半端にいくつも手を出す人よりも、1つのことに集中して完成形を見せていく人の方が成長が速い気がするよね。
自分だけの締め切りやルールを決めるのは、成長するための要素として重要です。
もちろん、そのルールを守るのが前提ですが。
(これは僕がAbleton認定トレーナーになる前から始めた「月一新曲」で実感しています)
付け加えるなら、その曲ごとに何かしらの挑戦テーマを決めるとなおいいと思います。
これはKATIEさんも実践されてるそうなので、後述しますね。
ちなみにプレゼンで披露した曲は【CHARANGO】がキッカケだったとか。
曲のタイトルを決める
次に、タイトルを決めましょう、と。
理由は【方向性を決めるために】です。
たとえばサンプル音源を選ぶときに『Aの音もいいけど、Bの音もいいな』って場面、ありますよね?
そういうとき、決めておいた【方向性】に沿って音が判断出来るというメリットが出てくるんです。
音って好みがあるので、ともすればいつも同じような音になってしまいます。
が、早い段階で方向性を決めておけば、好みではない選び方が出来るってことですね。
サンプル音源探しにオススメのサイトなんかも教えてくれました。
Loopcloud
これはKeyに合わせたKickなども探せるのがオススメの理由だそうです。
Kickって打楽器だから見逃されがちだけど、ちゃんと音程は存在します。
バンド系だとあまり意識されないかもしれないけど、Kickの音をKeyに合わせることで曲全体にまとまりが出るなど、いい結果を得られることが多いです。
『やったことない!』って方は、一度お試しを。
Captain Deep
ベースラインを作るためのプラグインだそうです。
恥ずかしながらこのプラグイン、僕は知りませんでした…。
でも、けっこう有名なものらしいです。
Q&A
AMTでは、プレゼン後にQ&Aタイムがあります。
質問は、プレゼンの内容についてもいいですし、使ってる機材についてもいいですし、オススメのプラグインなどでもOKです。
とにかく『教えて欲しい!』と思ったことを質問するコーナーです。
Q:メロディを変えていこうとは思いましたか?
A:それは思わなかった。自分にしか出せない音を創りたいので、間違ってるくらいの方が自分の音になるのではないかと思う。
『100回の素振りよりも、バッターボックスに1回立った方が選手として伸びる』という考え方を信じている。
Q:ミックスダウンやマスタリングの段階で「ここまでのラインに達したい」というラインは引きますか?
A:そういうラインは引くが、1曲で全てのラインに達することは無理なので「これだけは達したい」というポイントは置く。
Q:ミックスやマスタリングも自分でやる?
A:一度ミックスを外注したが、超不評だった。自分のミックスも含めて自分の作品なんだという考えになった。
Q:今回の曲の挑戦はどこですか?
A:某有名プロデューサーから「サミングしたらいいんじゃないか」と言われた。サミングをしたら音の輪郭が立ったので、今回はそれを目指した。
それと、ミックス。
さらに、今までループ素材を使ってたベースラインを、自分で作ったところ。
サミング:デジタルの音をアナログ機材に通すこと
なんてところでお時間になりました。
akimの一言
曲を完成させるのって、人によってはすごく難しく考えたりしますよね。
それだけ真剣に曲と向き合えるのは素晴らしいことなんですが、やはり【完成させる】ことを繰り返すのも重要かと思います。
あと、僕はオーディオサンプルを組み合わせて曲を作ることが無く、ベースラインも自分で作るので【Loopcloud】や【Captain Deep】などは正直存じ上げませんでした。
勉強になりました。
KATIEさんはInstagramでもろもろの発信をされてるそうなので、フォロー推奨。
町田航平 / Svan Code
誰も教えてくれない「曲作りの戦略」
Ableton認定トレーナー仲間の町田航平さんの登壇です。
「誰も教えてくれない『曲作りの戦略』」というテーマでのお話です。
嫉妬が込み込みになりますが、まあ、爽やか。
しょっちゅう思うんだけど、Ableton認定トレーナーってカラフルというか、バリエーションに富んでるよなぁ~。
それはさておき。
基本的にPC1台で制作するそうで、今回に至ってはPCを新しくしたばかりなのでプラグインなどもほとんど入ってない状態でのプレゼンとなりました。
ですが、やはり必須のプラグインもあるそうで、その紹介もしてくれたのはありがたい。
曲作りの戦略
町田さん曰く。
曲作りの戦略とは、言い換えれば【手順立てて考える】ということ。
旅行するときは「どこに行きたい」から始まるはず。
曲を作るのであれば「どんな音が入ってるのか・どんな曲にするのか」などを考えておくといいはず。
とのこと。
では、その手順はと言うと、
- 楽曲のゴールを設定
- 参考音源を決める
- 参考音源の研究
- ループ音源の制作
で、あると。
さっそく、それぞれの手順を紐解いていきましょう。
楽曲のゴールを設定
人それぞれ違うとは思いますが、町田さんの場合は【レーベルからリリースすること】が、楽曲のゴール。
それだけが正解ではないので【YouTubeに動画付きで公開】【ライブでの披露】【Spotifyなどで配信】などでもいいと思います。
とにかくゴールを決めましょう。
参考音源を決める
【レーベルからリリースすること】がゴールなので、レーベルからリリースされてる音源を参考音源とするそうです。
HipHopの音源をリリースしたいならHipHopに強いレーベルを、HouseならHouseに強いレーベルを狙った方がいいですからね。
さらに、同じジャンルであってもレーベルによって特徴があるわけですから、リリースしたいと思っているレーベルの音源を参考音源とするのは理にかなってる訳です。
参考音源の研究
ここでレーベルごとの特徴なんかを分析していきます。
- KickとBassのバランス(音量やパンニングなど)
- 音色や、どんな音が使われてるのか
などに町田さんは注目。
ここで、使える音が絞り込まれます。
サンプルライブラリーに入ってる音、さらにそれを加工したら音色的には無限ですからね。
使える音を絞り込むのは、時間的な意味で経済的かも。
ループ音源の制作
町田さんは、8小節のループ音源の制作から手をつけるそうです。
「ミックスやマスタリングがうまくいかないので曲が完成しない」という質問をよく受けるそうなんですが、曲の完成に必要なのは
- ミックスやマスタリングが2割
- アレンジが3割
- ループ音源が5割
というのが町田さんの考え。
そりゃ『ループが5割』なら、ループ音源の制作から着手するのがスジと言えばスジ。
もちろん、この割合はジャンルによって違うと思います。
ほぼほぼループしないような音楽もこの世には存在しますからね。
ただ、ループが軸となる音楽を作りたいと思っているなら、この割合はとても参考になるはずです。
ループ音源を作るためのポイント
次に町田さんが話してくれたのは、ループ音源を作るためのポイント。
- いい音をチョイスする
- いい音の組み合わせ
プレゼンでは【Kick】【Snare】【OpenHH】【Clap】を数個ずつチョイスして音選びをしてくれました。
ここでの音選びにも、先ほどの参考音源の研究が役立ちますね。
音を選ぶ際の基準にもなるはずです。
プレゼンではサクッと音選びを終わらせてましたが、普段はもっと慎重に選ぶそうですよ。
特にClapは曲のイメージを大きく変えるので、慎重になるそうです。
さて、ここで意識して欲しいことがあります。
1つずつ(KickだけとかSnareだけとか)で聴いていた時は『いい音』と感じてたとしても、同時に鳴らした時も『いい音』と思えるかどうかは別の話です。
もっと言うと『あれ?あまりいい音じゃない』という場合もよくあります。
色々と聴き比べてみて、音の組み合わせの重要性にも着目してください。
これらの音選びが終わったらベースラインも選びます。
町田さんの場合、ベースラインを選ぶときはKickとの相性や絡み具合を重要視。
音を決めていく順番は【Kick⇒Snare⇒OpenHH⇒Clap】の順で見せてくれましたが、いつもの制作手順だとKickとベースラインの組み合わせが最初とのこと。。
その後、ループを作り終えた段階で音作り、と。
どんな感じのループ音源を作ればいいの?
ここは明確に町田さんなりの判断基準が存在します。
それは【30~60分聴き続けても飽きないのが、いいループ】というもの。
たしかに、ずっと聴いていられるループってありますよね。
これは明確な基準だと思います。
Q&A
Q:ゴールはいくつもありますか?
A:リリースが最終ゴール。いつもこの手順でやっている。
Q:いつもの手順もこの通り?
A:実際はKickとベースラインの組み合わせが最初。ループを作り終えた段階でEQだなんだで音作り。
Q:自分で思う自分らしい音とは?他の人から言われる町田さんらしい音とは?
A:低音が自分らしいと思っている。普段は5~6種類のベースの音を組み合わせて作っている。
Kickも4つ位重ねるし、低音域は非常にこだわっている。
Q:オーディオI/Oは何を使ってる?参考音源に近づけるためにオーディオレンズなどを使う?
A:オーディオI/OはNative Instrumentsを使用。
リファレンスのために使ってるプラグインは「メトリックAB」。
リファレンス用プラグインにはAudiolensというのもあり。
メトリックABにしろAudiolensにしろ、参考とする音源との比較をするためのプラグインです。
具体的には「このレーベルの音の特徴」を耳だけではなく視覚的にも比較できるようになります。
余談ですが「ときどきセール価格になるので、そのタイミングで買うのがおススメ」だそうです。
Q:KickやBass、何を使って作ってる?
A:SerumとSubboom Bass、Sylenth(シンセのエントリーモデルとしておすすめ)。
サンプルもよく使う。
Kickは基本的にサンプル→Simplerを使う。
短く打ち込んで、SimplerのReleaseで余韻をコントロール。
Q:M/S処理も自分でやる?
A:大好きなので自分でやる。普段はFabFilterでM/S処理する。
Kickによって「高音の部分はステレオ感を残したい」などもあるので、KickにもM/S処理を施す。
FabFilterとは、ミックスにおける定番ツール(プラグイン)。
町田さんが使っていたのは『FabFilter Pro-Q 2』。
現行バージョンは『FabFilter Pro-Q 3』。
M/S処理とは『M:Mid(真ん中)』と『S:Side(横)』の処理のこと。
真ん中から聴こえてくる音だけにEQ処理をしたい、または逆に横(はじっこ)にだけEQ処理をしたい、などのときに使われる手法。
というところでお時間。
akimの一言
『このレーベルからリリースする』というゴールを設定し、それに向けて【逆算】で楽曲を作っていくというのは面白いアプローチですね。
いや、面白いというよりは戦略的という言葉の方が正解かも。
自分が好きな音を好きなように作りたいのも1つの真理(心理)ですが、『レーベルからリリースする』というゴールを決めることによって得られるTipsも多いように思います。
この方法、トライしてみる価値はアリアリですね。
GO HIYAMA
今回のGO HIYAMAさんのテーマは『GO HIYAMAの作りはじめ』。
「今回の」というからには「前回の」もあるわけで。
【AMT Vol.28 “キックを利用した表現法” by GO HIYAMA @三軒茶屋Space Orbit】でのGO HIYAMAさんのプレゼンを覚えている人もいらっしゃるはず。
そのときの動画がコレ。
重要なのはこの次で、Q&Aで丸裸にされました。
GO HIYAMAさんが隠していたトラックも全て開かされ、ホントに丸裸。
この時のことをGO HIYAMAさんも覚えていて『今日も丸裸にされる覚悟で来ました』とオープン前に口にしてたんですが、その覚悟通り、いやそれ以上になるとはね…
セットアップ
『今回は数日かけて作ってきた、シンプルに「曲を作るよ」というLive Setを使います。
その「曲を作るよ」という順番をメモしてるのでその流れを見て欲しい』とのこと。
つまり、ただただ『どう作ってるの?』という話ですね。
今回のAMTのテーマ【曲作り、何から始める?】にふさわしい内容です。
プレゼン開始
ここでは文字がメインになります。
動画が無いとわかりづらいところも多々ありますが、動画が公開された時の補足的なものとしてお読みください。
シンセサイザーから作り始めることもあるが、今回はサンプルから作ろうと思って好きな音を集めるところから始めました。
その【好きな音】をDrum Rackへ。
『Drum Rackに集めた音をGroovyに配置できないか』ということに、よくトライする。
その結果が、ここではTrack1。
最初の段階では『HHをここに置こう』などは考えず、そもそも拍も考えない。
この曲も最初は始まりの位置(1.1.1)の場所も違っていた。
Track2では、低音成分がないKickを制作。
「ああ、Kickはここだな」という設計図的なものを探ってる段階です。
そもそも4つ打ちのテクノを作らないので、4つの間を埋めたフレーズを作ります。
Track3でシンセっぽい音が欲しかったので、サンプルを使って音を制作。
Track4でMix。
TrackmakeとMixdownを並行してよくやります。
Track5でSnareっぽい音を。
無くてもいいんじゃない?っていう音を入れるのが好きなんです。
Track6で、仮マスタリング。
Track7で高い周波数を追加。
4拍でループさせないフレーズを入れた。
Track8でようやくHH。
Track9で裏打ちのOpenHHみたいなの(OpenHHだとつまらないのでSnareっぽいの)を入れた。
Track10で足し算を終了。
ここでやっとKickを。
Kickは曲にものすごい影響を与えるので、安易に4つうちを入れるのが好みではない。
ここに来るまでにめちゃくちゃ悩んでいたんだけど、自分の中でKickを入れるのを許せた段階という感じ。
Decayにもこだわった。
ということで、GO HIYAMAさんのプレゼンは終了。
文字にするとあっという間だけど、音を聴きながらだと納得と驚きの連続。
(どちらがいいというわけではなく)先に登壇した町田さんとの対比も面白いよね。
Q&A
さてさて、とうとう来ました、Q&Aタイム。
のっけから、丸裸アゲイン。
Q:Track1から見せて
A:Low cutするEQと、お化粧するEQと、仕上げのEQを使ってる。
低音がぶつかると色々危ないので、EQを多用する。
曲の展開として発音タイミングをずらしたり、Chanceもちょこちょこ使う。
「Chance」とはLive 11の機能。
MIDIクリップ内のMIDIノートの発音確率を設定できる。
たとえば「50%」に設定した場合の発音確率は2回に1回、「10%」に設定した場合は「10回に1回」となる。
同じMIDIノート(MIDIクリップ)であっても、鳴る音にランダム性を持たせることが出来るという優れもの。
Q:Sub bassの音作りは?歪みはよく使ってるみたいだけど
A:歪みをかけて前に出したいので、掛け具合はこだわる。うっすら掛けたり、2つかけたりなどもよくやる。
プラグインを使ってたが「あ、Utilityに入ってるんじゃん」って気づいて【Bass Mono】もよく使う。
Q:サンプルは音楽用?それとも電車など音楽的でない音?
A:両方ある。好きなPackがあって「The Forge」。
僕のブログでは『The Forge』内の【Speed Shifter】を紹介してます。
https://akim.fun/ableton-live-movie/m4l-recommend/371speed-shifter/
Q:どういうエフェクトを掛けるとまとまりやすい?
A:Glue Compressorをよく使う。文字通り接着剤の働きをしてくれる。低音の扱いだけ注意。Glue CompressorのEQを使って、200hz以上だけCompをかけるなどの処理はする。
Q:元Logicユーザーで、Live初心者。Liveならではの強みはある?
A:ピッチ調整など、ちょっとしたことがLiveだと楽。テクノを作る時は9割9分Liveで作っている。
Drum Rackが大好き。
Q:LogicにDrum Rackはある?
A:(この答えはLogicに強いHATAさんから)あることはある。それよりも重要なのが、ピッチ調整などの操作をした場合、その音に変わるのがLogicより速い。
と、Q&Aはなかなか止まらず。
結果、終了が22:34。
大幅に時間オーバーと相成りました。
akimの一言
いやはや、これだけQ&Aが盛り上がるのもなかなかレア。
GO HIYAMAさんのLive Setって丸裸にしたくなる要素があるんだよね。
チラっと見えたEQがすごく気になる設定になってたり、とかね。
ただ単に、普段の曲作りを見せてくれただけではあるんだけど、その中に知りたいTipsがてんこ盛りでした、と。勉強させて楽しませていただきました!
自分の制作方法に迷いや戸惑いがある方は、一度どれかを(またはどれもを)試してみてはどうでしょう?
新たな発見に出会えるのではないかと。
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