タイトルの『人はなぜ踊りますか?』はQ&Aコーナーでのお客さんからの質問。
なかなかに深い質問だよね。
というかそもそも、なぜ音楽は存在するんだろうね???
Ableton Meetup Tokyoとは【Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築】を目的に隔月で開催されているイベント。
簡単に言うなら【Ableton Liveユーザー同士、仲良くなろうよ】と言う趣旨・・・ではあるものの、イベントの面白さが噂になったのかAbleton Live以外のDAWユーザーが参加することもよくある話。
ちなみに、このレポを書いてる俺(akim)も2018年にAbleton Certified Trainerになりました。
『Ableton Meetup Tokyo(略称 AMT)って、いったいなんなの??』という方、まずは過去のAMTレポートをお読みください。
Ableton Liveユーザーのみならず、音楽制作に関わっているのであれば興味出ること間違いなし。
過去のAMTについてはこちらから↓

前置き
前置きはほぼ定型なので、本編が気になる方は本編Vol.25に飛んじゃってください^^
Ableton?
今までのAbleton Meetup Tokyoもお読みいただくとして、まずは基礎知識。
【Ableton】とは【Live】というDAW(音楽制作ソフト)を作っているメーカーです。
Liveは動作が軽く、直感的な操作が可能なので世界中のTrack makerやDJ/パフォーマーなどに愛用されてます。
その中でも、Abletonに知識・技能を認められた方々をAbleton Certified Trainer(Ableton認定トレーナー)と呼びます(自分で言うの、ちょっと恥ずかしいけどw)。
手前味噌ですが、俺がやってるユニット【風雷坊=FuRaiBou=】のYoutubeチャンネルでAbleton Certified Trainerについて話してるんで興味ある方はご覧をば。
(ついでにチャンネル登録してくれたら喜びます笑)
Ableton Meetup Tokyo
Ableton Meetup Tokyo(略称AMT)とは
が共同オーガナイズしているイベントです。
周囲を
- DIEZONE
- 100take
- 蜻蛉-Tonbo-
- ayakooo / Ableton Certified Trainer
- Shinichiro Naito(a.k.a.Spraycan Attack)
- akim / Ableton Certified Trainer
が実動部隊として、
が写真撮影として固めてます。
(順不同・敬称略)
イベントの目的は
Abletonユーザーを横断するコミュニティーの構築
です。
簡単に言うと【Abletonユーザー同士、友達になろうよ】的な。
公式Facebookページもチェック!
そして、実はお客さんのすべてがAbletonユーザーではないのです。
『Abletonをススメられた他DAWユーザーさん』とか、『音楽制作を始めたいんだけど、よくわからない』とか、いろんな方がいらっしゃいます。
そもそも【Ableton Liveのプレゼン】ってのは基本であって、Ableton Liveに限らず【音楽制作】をするのであれば必ず役立つようなプレゼンも多いんです。
さて、長い前置きはここまで。
いよいよ本編。
Vol.25 Free Theme
今までのAMTはなんらかのテーマがあって、それに沿った形でプレゼンターが話をしてたんだけど、今回はフリーテーマ。
何を話すかはプレゼンター次第。
ということはそれぞれの特色が出るわけで。。。
- 「Ableton Liveで楽器を拡張する」by ayakooo
- 「20 min challenge」by 34423
- 「DJがかけたくなる曲ってどんな曲?」Feat.DJ WADA / Moderator:CD HATA(Panel Discussion)
Ableton Liveで楽器を拡張する
ayakooo名義で登壇するのは、Ableton認定トレーナーの【岡村 綾子】さん。
自身が演奏するGtとMax For Live(略称M4L)を組み合わせたパフォーマンスをしているとは聞いてたんだけど、今回のセッティングは正にソレ。
Gt→ヘッドアンプ→オーディオI/O→Mac(Ableton Live)という感じ。
Ableton Liveに入った音はM4Lのデバイスを通って耳に届く、と。
Max For Liveって何?
そもそも「Max For Live(M4L)」って何なのかって話ですね。
元々は【Max】というビジュアルプログラミング環境がありまして。
このMaxをAbleton Live上で動かせるようにしたものが【Max For Live】です。
具体的に何が出来るのかというと、M4LデバイスをAbleton Liveで使えるようになります。
インストゥルメントやエフェクトなどのM4Lデバイスを1から作り上げることも出来ます。
さらに、既にあるM4Lデバイスを自分好みにカスタマイズすることも可能。
手前味噌だけど、以前作った「Max For Liveって??」という動画もあるので貼り付けておきます。
高いのを買うより、自分で作った方が良くないですか?
Ableton Liveに限ったことではなく、DAWで音楽制作をするときにはエフェクトを使いますよね?
そのエフェクト、どうやって入手しました?
DAWに最初から入っていたもの?
プラグインとして入手したもの?
プラグインとして入手する場合、無償でもいいものはあるけど評判がいいものってだいたいが有償ですよね。
で、やっぱりそれなりの価格がする、というのが正直なところ(~_~;)
そして、自分の好みに見合ったものが必ず見つかるかと言うと、そうでもなかったり。。。
では、どうするか。
『自分で作ればいいんじゃない??』
と言うのがayakoooさんの考え方。
『でも、結局はプログラムするんでしょ?そんな事、レベルが高すぎる』
って思ってる方へ。
可能なら、実機のエフェクター(足元に置くペダルタイプ)の裏ブタを開けてみましょう。
コンデンサ等の回路部品(パーツ)が線で繋がってますよね?
もしそのエフェクターを自作、あるいはカスタマイズするとして、パーツ自体を自作します?
ほとんどの方は『パーツは秋葉原やAmazonで購入して、自分は線をつなぐだけ』という手段を取るのではないかと。
M4Lでも同じ事…いや、もっと楽かも。
M4Lデバイスをカスタマイズしたいなら、M4LをMaxエディターで開いてM4Lが用意してくれてるパーツ(オブジェクトと呼ぶ)を線でつないでいけばOK。
(上に貼った「Max For Liveって?」の動画、2'24"辺りからM4LデバイスをMaxエディターで開いてます)
ちなみに、今回ayakoooさんが作ったデバイスは【MF-102 Ring Modulator】を目指したんだとか。
参考動画、貼っておきます。
どこで学ぶ?
Max(M4L)に興味を持ったとして、どこで学びましょ?
ヴィジュアルプログラミング環境とはいえ、プログラミングはプログラミング。
こういうのは、頭でアレコレ考えるよりも手を動かした方が理解が早いもんです。
ということで、ayakoooさんのオススメは
- Cycling '74公式サイト →Maxの開発元。上部メニューのCommunityからTutorialsに進むとビデオや記事でチュートリアルを参考にできる
- Youtube →言わずと知れた動画サイト。「Max For Live」などでググればチュートリアル動画が見つかる
- maxforlive.com →M4Lデバイスの配布サイト。世界中からデバイスがアップされている
- 実機エフェクターの回路図 →「エフェクター 自作」とかでググると見つかる。Maxのオブジェクト配置の参考にする
これらを参考に、とにかく手を動かすのがオススメ。
チュートリアルを参考にとりあえず何かを作ってみるのも面白いし。
maxforlive.comからダウンロードしたデバイスを、Maxエディターでとにかくいじり回してみるのも効果的。
(注意:ロックがかかって、Maxエディターで開けないものもアリ)
akimの考えだけど「最初からきっちり理解しよう」とか、几帳面な考えは最初に捨てることをオススメします。
なぜなら挫折しやすいから笑
「この線をつないだら音が出た!」「この数値を変えたら音が変わった!」とかの成功体験を積み重ねるのが、挫折せずに続けるコツ。
少なくとも、akimはこのタイプ。
一般的なプログラミング言語向けの記事なのでMaxにはちょっとそぐわないところもあるんだけど、学習方法として効率的だと思えるので参考に貼っておきます。

で、上の記事内にも書いてあるけど、入門書は薄いものがオススメ。
まあ、MaxとかM4Lの書籍自体が少ないので選択肢は狭いんだけどね笑
akimも読んだ、この本のリンクを貼っておきます。
Maxの基本的な使い方やTips、M4Lデバイスの作り方なんかも書いてあるのでコレを参考に手を動かすのが初めの一歩として最適なんじゃないかな、と。
20 min challenge
20 min challenge、つまり【20分でトラックを仕上げる】過程を見せてくれるのは【34423(ミヨシフミ)】さん。
今回のレポートで、一番の難関はこのプレゼン。
なぜなら20分無言な上に、使ったDAWがLogicだから。。。
akimはLogic素人なので、どこまで解説が出来るかどうか(^_^;)
セッティング
まずはセッティングからいきましょか。
ハードウェア、けっこう多めです。
- MacBook - Logic Pro X & Ableton Live(DAW)
- Keystation49 / M-Audio(鍵盤)
- RADIAS-R / KORG(シンセサイザー)
- Echosystem / Empress Effects(Delay)
- Babyface / RME(オーディオI/O)
- VT-3 / Roland(Vocal用のエフェクター)
- XENYX802 / Behringer(ミキサー)
文字に起こすと本当に多いな笑
チャレンジ開始!
先にもちょっと書いたけど、34423さんは開始のベルから20分間ほぼ無言です笑
声を出したのは、下記の「2」でのVoのRecのみ。
それ以外は黙々と作っていたので、見たままをメモしました笑
- Logicでスタート
- クリックを聴きながらVoのRec
- Voをコピーしてエフェクト
- VoをEdit(ピッチを下げて)
- Drumパターン(African Kit)を決める
- TrackにInsert
- シンセサイザーをRec
- Drumパターンを複製して音色変更(Boutique SP12)
- シンセサイザーをRec
- シンセサイザーにエフェクト(Broken Echoes)
- ひたすら曲を聴きながらSynthを追加でRec
- Voにリバーブ
- クリップの配置をいじって完成へ・・・のところでタイムリミット
- おまけの延長で、外音を聴きながらエフェクトバランス調整
LogicでのChallengeなので、Ableton Liveユーザーにはやや分かりづらいですかね?
ちょっとまとめてみましょ。
- テンポを決め、クリックを聴きながらVoをRec(完成メロディではなく、あくまで素材としてのVo)
- 「1」でRecしたVoを複製し、エフェクトを使って音作り
- 「1」でRecしたVoをEdit(ここではピッチをDown)
- Drumパターンを作成(ここではAfricanな音色を選択)
- 「4」で作成したDrumパターンを複製し、音色を変更(ビートに深みを)
- シンセサイザーをいくつかRecし、フレーズを追加
- 「1」でRecしたVoにリバーブ
- クリップの配置を調整(Drumはここからとか、ここでVoをかぶせるとか)
- エフェクトのバランスを調整
といったところでしょうかね。
コンタクトマイクで音を集めてそれをコラージュしていく、と言うのが34423さんの普段の作り方なんだそうで。
素材を発展させていくのが好きなのは、今回の20 min challngeでも伝わってきましたね。
予定としては、ここからAbleton Live(Simpler)を使い、音を合わせていくつもりだったそうなんだけど、残念ながら時間切れと言うことで(~_~;)
20分って、やっぱ長くはないよね。。。
ですが、最初にモチーフとなるような素材を作り(VoをRec)、Drumパターンを発展させて、メロディを追加していく、と言うフローは面白いですよね。
こういうフローでの曲作りをしたことがない人は、試してみる価値はアリアリです。
新しいアイデアは、いつもと違うことをすることで巡り会えるものです。
DJがかけたくなる曲ってどんな曲?
パネルディスカッションに登場するのは【DJ WADA】さん。
CD HATAさんの司会と、DIEZONEさんのツッコミで話が進みます。
で。
一番最初に知っておいて欲しいこと。
それは、DJ WADAさんは右耳しか聴こえないということ。
2002年に突発性難聴を患い、左耳の聴覚を失ったそうです。
2002年3月、突発性難聴により6ヶ月間の休業。左耳の聴覚を失うものの、同年8月のさいたまスーパーアリーナで行われた「WIRE02」でのCo-Fusion LIVEにて一時的に復活。
DJ WADA(Wikipedia)
裏話的なことをDJ WADAさんの奥様が綴っておられるので、興味ある方は是非。

さて、パネルディスカッションの話にいきましょうか。
今回は、DJ WADAさんがチョイスした曲を聴きながらの進行となりました。
メモした曲名でググったんだけど、akimが勉強不足のジャンルなのでこの曲で合ってるかどうかは「???」です。
参考程度ということでお願いします。
曲名と、DJ WADAさん、CD HATAさん、DIEZONEさんの感想や考えを書いていきますね。
DJ WADAさんの発言は太文字です。
Dan Curtin / Flight Lush / Dolly
- アーバンな感じ (DIEZONE)
Errorsmith / Stiff Neck / Errorsmith
- 他の曲にかぶせて流す感じ
- フロアで流すと結構クルので、意外に気持ちいい
- 脳みそかき回す系(DIEZONE)
- リズム繰り返し系なら、低域カットしたり高域カットしたりして展開を作れる
- フロアユースと作品にするので、切り分けて考える(HATA)
Metrist / OL Face You Got / Timedance
- Chopした声が色っぽくてイイ
- Panに関しては?右耳しか聞こえないのでPanに関してはあまり考えず、EQの周波数帯のことばかり考えている
Skee Mask / Inti / Ilian Tape
- トライバルっぽい(HATA)
- 大地を感じさせます(HATA)
- アガってるところで、覚醒させる感じで使いたい
で、パネルディスカッションのタイトル「DJがかけたくなる曲ってどんな曲?」についてですが。
それには
「Electroっぽいのが柔らかかったりするのでかけたりする。場所は選ぶけどね」
とお答えになってます。
akimはDJ経験が無いのでなんとも言えないんだけど、DJさんには伝わるかな??
DJ WADAさんのDJとしての経歴は1978年から始まるそうで。
レコードからCDになり、そしてUSBになり・・・というのを現場で見てきたって言うから、なんて言うか、凄いねぇ。。。
でね、「レコードの溝で、残り8小節とかなんとなくわかる」って言ってたんだけど、DJさんってそういう能力あるの?
DJ WADAさんだけ?
さて、今回のレポはここまで。
タイトルに使った
「人はなぜ踊りますか?」
と、導入に書いた
「音楽はなぜ存在するのか?」
にはそれぞれの答えがあると思います。
というか、明確な答えは難しいよねwww
次回もお楽しみに。。。
レッスンという選択肢
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