フットスイッチでAbleton Liveをコントロール~FCB1010〜バンドマンこそAbleton Live

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バンドマンこそAbleton Live~Foot Switch~FCB1010 バンドマンこそAbleton Live

楽器を弾きながら曲を作ってると『マウスに持ち替えるの、面倒』って思うことは少なくないはず。
じゃあ、足を使うか!?

Ableton LiveっていいDAWなのに、なぜかバンド周りにユーザーが少ない。
ちょっと悔しいので、バンドマン向けに役立ちたくてAbleton Live講座もやってます。
記事を書いてるakimはAbleton認定トレーナーです。

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主要機能を備えた低価格版 ー 16トラック、5GB以上のサウンドを収録
38GB以上の音素材と、一部のインストゥルメントとエフェクトを搭載したLiveのフル機能モデル
71GB以上にも及ぶ多彩な音素材と、LiveおよびMax for Liveすべてのインストゥルメントとエフェクト搭載した最上位モデル
Ableton Pushは、ほかのものに気を取られることなく、表現力豊かな演奏、制作、パフォーマンスするための楽器です
Ableton Live講座動画のアプリ作りました。

足を使う!

【足を使う】ってことは、フットスイッチを使うってことなわけで。
そうなると必要なのは

  • フットスイッチ本体
  • フットスイッチとAbleton LiveをつなげるTips
  • MIDI端子付きのオーディオI/F(MIDIインターフェイスでも大丈夫のはず)

ってところかな。

今回は、BEHRINGERFCB1010を使って色々試そうと思います。

MIDI接続するフットコントローラー。全部で100の操作をセット可能。

が、情報収集中にイヤな情報を目にします。
曰く『取説が暗号並み』だとか、なんとか。。。

でも、問題無かった!
その辺、備忘録も兼ねて書いていきますよ。

基礎知識

セットアップについて書く前に、基礎知識をチョロっと書いときます。

大前提として【MIDIは信号】です。
【機器A】から送られた信号に従って【機器B】が動きます。

この信号には

  • CC(Control Change)
  • MIDIノート

の2種類があります。

それぞれをちゃんと説明すると小難しくなりがちなので、ここではサクッと書きます。

  • CC⇒MIDI規格を管理する協会が決めたプリセット的な信号。『このプリセットに従えばメーカーが違うMIDI機器でも困らずにつなげられるでしょ?』って感じ
  • MIDIノート⇒音階。いわゆるドレミ。とはいえ、信号なので音は出ない。Ableton LiveのMIDIマップ機能を使って『C0が届いたらこう動いて。A4が届いたらこう動いて』と、ユーザーが任意で動作を決められる

ってな感じで理解しておけば、とりあえずは大丈夫かと。

情報収集

イメージしてるのは、フットスイッチをMIDIコンのごとく扱うこと。
下調べの結果CCではなくMIDIノートを送る必要がありそう、ということまではわかった・・・んだけどその先がわからない(^^ゞ

ってことで、教えてグーグル先生!!

フォーラムを漁る

Ableton関連で困ったとき、まず漁るべきはこの【Ableton Forum】。
このフォーラムはAbleton公式だから、世界中のAbletonユーザーから情報が集まります。
当然のように英語だけどね。

余計なお世話かもだけど、英語への苦手意識は早々に捨てた方がいいよ。
少なくとも英語ページからの情報収集くらいは出来るようになった方が、音楽活動において大きなアドバンテージになるからね。

見つけたのはこのページ。

THIS is how to setup Behringer FCB1010/Ableton/Looper - Ableton Forum

丁寧に1つずつやってみたんだけど、なぜか上手く動かず。
(後にakimの誤訳部分があったことが判明したので、ちゃんとした英語力があれば大丈夫かと)

ブログを漁る

機材関連のブログを書いてくれてる人は本当に多い。
(akimもその一人だけどw)

困ったときは本当に助かるよね。
困ってなくても助かるよね。

でも今回は解決には至らず。。。
みんながつなごうとしてるのは、ヘッドアンプとかエフェクター類なんだよねぇ。
残念ながら、Ableton Liveとつなごうとしてるブログがakimには見つからず。。。

Youtubeを漁る

DAWや機材のセッティング動画はありがたいよね。
馴染みがない言語でも、画面を見てればなんとなくわかることも多いし。
もちろん日本語ならわかりやすいし、英語だってNo problem(←上で誤訳したって書いてるじゃん)。

いくつか漁ったんだけど、結局コレが一番役立ったなぁ。
これから書くセットアップ方法も、正直言ってこの動画を見ればわかります。

ただし、手持ちカメラでちょっと揺れてるのは否めないので、カメラ酔いする人は気をつけてね。

セットアップ開始

基本的な接続は

  1. FCB1010のMIDI OUT端子から、オーディオI/FのMIDI IN端子にMIDIケーブルを接続
  2. Ableton Liveを立ち上げる

これだけ。

FCB1010の仕込み手順

先に書いたとおり、FCB1010から送信された【MIDIノート】を使ってAbleton Liveを操作するのがakimの目的。
よって、元々FCB1010に入ってるプリセット等は使いません。
FCB1010からMIDIノートをAbleton Liveに送れるように仕込みます。

具体的には、FCB1010に搭載されている1~10のペダルそれぞれにMIDIノートを1つずつ割り当てていく操作になります。
バンクが10個あるので、バンク00の1~10に割り当て、バンク01の1~10に割り当て、バンク02の1~10に割り当て・・・というイメージ。

手順1で初期化をしてますが、必須ではないです。
手元に届いてからアレコレいじってるうちに変な設定をしてしまった・・・なんていうタイプ(akimを含む)は初期化した方がいいかも、と。
初期化はこちらの動画を参考にしました。

では、リストにして手順を追います。
先にも貼ったけど、この動画を見ながらだと理解がラクかも。

  1. ペダル1&6を同時に押しながら電源を入れてFCB1010を初期化(必須ではない)
  2. ペダルUpまたはペダルDownを使ってMIDIノートを割り当てたいバンクを選択(2桁の数字を確認)
  3. MIDIノートを割り当てたいペダルを1~10の中から1つ選んで押す(赤点灯)
  4. ペダルDownを長押し⇒Switch1 Switch2ランプが緑点灯
  5. ペダルUpを押す⇒Selectランプが緑点灯(割り当てるためのモード開始)
  6. もしペダル1&8&9が赤点灯していたら、それぞれ長押しして消灯させる
  7. ペダル10を長押しして赤点灯させる(すでに点灯していたらココは飛ばして次の項目へ)
  8. ペダル10を押して赤ランプを点滅させる
  9. ペダルUpを押す⇒2桁の数字が点滅
  10. 0~127の間の任意の数字を、ペダル1~10を使って入力(ペダル100として使用)
    ⇒0~127の数字の意味は下の表を参照
  11. ペダルUpを押して入力を確定
  12. ペダルDownを長押ししてMIDIノートを覚える操作を終了(割り当てるためのモード終了)
  13. 手順「2~12」を繰り返して、各ペダルにMIDIノートを割り当てる
    ⇒連続割り当ては出来ないので、その都度Downを長押しして割り当てるためのモードを抜ける必要がある

0~127の数字の意味

MIDIノートの数字「0~127」にはそれぞれ音が割り振られています。
一覧にするとこんな感じ。
数字が1つ大きくなるにつれ、音階が半音上がります。
すべてを書くと長くなるので略図ですが、意味はわかってもらえるかと。。。

MIDIノートと音階の組み合わせは「国際式」と「ヤマハ式」がありますが、FCB1010から送られるのはヤマハ式のようなので、ヤマハ式を記載します。

MIDIノート音階
0C-2
1C#-2
2D-2
(中略)
10A#-2
(中略)
60C3(鍵盤の真ん中のド)
(中略)
69A3(時報の音。440Hz)
(中略)
127G8

参考になるページを貼っておきます。
詳しくはこちらをどうぞ。

MIDIノート番号と音名、周波数の対応表
DTMに関する情報としてMIDIノート番号と音名、周波数の対応表を提供します。

Live setを準備

Ableton LiveでLive setを準備します。
ライブパフォーマンスも可能ですが、ひとまずは【可能性を探る】という観点から以下のようなLive setを準備してみました。

バンドマンこそAbleton Live~Foot Switch~FCB1010~LiveSet

Trackは左から

  • Drumパターン
  • Bass1(ボトム)
  • Bass2(コード)
  • Bass3(メロディ)

の設定。

Drumパターン

Packに入ってたDrumパターンを配置してます。
仕込みとしては【停止ボタンの削除】くらい。

セッションビューのスロット上で【右クリック⇒停止ボタンの削除】あるいは【Ctrl + E / Cmd + E】で停止ボタンを削除しちゃいます。
これをやっておけば、シーンが変わってもDrumパターンを流しっぱなしに出来るのです。

Bassトラック

Bass1~3にはエフェクトを入れてます。
コンプ、Pedal、Chorusなど、基本的な音作りをしたものをエフェクトラックにまとめてます。
FCB1010の【Effect On/Off】を踏めば、エフェクトラックがOn/Offします。

ただし、Limiterだけはエフェクトラックにはまとめてません。
なんかのタイミングで爆音出ちゃったら困るので、Limiterだけは安全装置としてFCB1010からも操作できないようにしてます。

あとは、聴き取りやすいようにPanを少し左右に振ってます。
仕込みはそれくらいかな?

MIDIマッピング

上で準備したLive setにマッピングをしていきます。
マッピングは、好きなように(自分が使いやすいように)すればOK。
FCB1010にはバンクが10個あって、1バンクにつき10個のフットスイッチが操作できるので、理論上は10*10=100の操作をマッピングできます。

マッピングは

  1. Ableton LiveのMIDIマップボタンを押す
    ⇒マッピングできる箇所の色が反転
  2. マウスでFCB1010から操作したいつまみやスイッチを選択
  3. 「2」で選択したつまみやスイッチを操作したいFCB1010のペダルを踏む
  4. 手順「2~3」を繰り返す
  5. MIDIマップボタンを押して終了

という感じ。

MIDIマップボタンを押すと普段は見えないボタン、たとえばシーンのアップ/ダウン用のボタン等も表示されます。
けっこうマッピングの幅は広いですよ^^

バンドマンこそAbleton Live~Foot Switch~FCB1010~MIDIマップ

注意点として、FCB1010のペダルを踏むときに2回連続で(ダブルクリックのように)踏んでしまうとMIDIノートではなくCCが送られるようです。
もう一度踏めばMIDIノートに戻せますが、お気をつけをば。

手順としてはKeyマッピングとほぼ同じ。
参考にakimが作ったKeyマッピングの動画を貼っておきます。

マッピングメモ

でも、100の操作をどこにマッピングしたかを覚えるのは至難の技というか、正直言って面倒くさい(^^ゞ
なので、akimなりのルールを考えてマッピングしてみました。
下の図が、そのルールです。

あくまで、とりあえずのルール。
こういうのは頭の中だけで考えるより、使っていくうちにブラッシュアップさせるのが自然の成り行き。

Bank00
ペダル6ペダル7ペダル8ペダル9ペダル10ペダルA
Metronome On/OffPlayStop
ペダル1ペダル2ペダル3ペダル4ペダル5ペダルB
TapScene PlayStop ClipsScene UpScene Down
Bank01~09
ペダル6ペダル7ペダル8ペダル9ペダル10ペダルA
Slot1Slot2Slot3Slot4Slot5
ペダル1ペダル2ペダル3ペダル4ペダル5ペダルB
Track SelectArmClip StopEffect On/Off

簡単に言うと、

  • Bank00⇒全体的な操作
  • Bank01~09⇒個々のトラックの操作

という分け方。

直感的な音楽制作のためのポータブルなガジェット
主要機能を備えた低価格版 ー 16トラック、5GB以上のサウンドを収録
38GB以上の音素材と、一部のインストゥルメントとエフェクトを搭載したLiveのフル機能モデル
71GB以上にも及ぶ多彩な音素材と、LiveおよびMax for Liveすべてのインストゥルメントとエフェクト搭載した最上位モデル
Ableton Pushは、ほかのものに気を取られることなく、表現力豊かな演奏、制作、パフォーマンスするための楽器です

やってみた動画

で、長々と書いてきましたが『結果はどうなったの?』って話ですよね。
動画に撮ったので、見てみてください。

イメージとしては【思いついた曲をマウスを使わず(楽器から手を離さず)軽くスケッチする】という感じ。
まだまだ慣れてないのでおぼつかないけど、可能性が大きく広がるのは伝わるかと。

なるべくわかりやすいように、ペダルとAbleton Liveに注釈を入れてあります。
『フットスイッチに興味あるけど、何をやってるのかわからない』って動画にはしたくなかったのでね。

感想

100通りのMIDIマッピングは、確かに時間がかかる。
でも、手間はかかるけど無駄じゃない。
足元だけでいろいろ完結するのはすごくラク。

ネットで見かけた『説明書がわかりづらい』という評価は・・・なんなんだろうねぇ。
個人的には、FCB1010でakimのやりたいことは出来そうなんで問題無し!
あとは、akimの技術が追いつけばOK笑

FCB1010のポテンシャルはすごく高いと思うなぁ。

実機とは何が違う?

ルーパー等を搭載した実機(足元に置くエフェクター)もありますよね?
あれと、今回akimが試した【Ableton Live(DAW)+フットスイッチ】と何が違うのか、ってのもちょっと触れておかないとダメですね。

最新のルーパーが手元に無いので、akimの今までの経験と、ネットから収集した情報を元にした比較になってしまうことはご了承のほどをm(_ _)m

手軽さ

やはり、手軽さは実機ルーパーにはかなわないと思います。
MIDIノートを割り当てて、それをマッピングして・・・っていう手間が無いわけですから。
さらに、PCが無くても使えるので『あ!こういうアイデアどうかな?』って手軽に試すのは実機には及ばないかと。

ってことで、手軽さは実機ルーパーに軍配

でもね、思いついたアイデアをその後どうするの?って話なわけですよ。

発展性

思いついたアイデアを楽曲に昇華させたい。
それはプレイヤーに限らず、音楽制作に関わる人なら誰でも思うはず。
あるいは『昇華させなくてもいいけどストックはしておきたい』と思うかもしれない。

では、実機ルーパーの場合だとどうするのか。
実機ルーパーのスペックにもよるけど

  • 実機ルーパーから流れる音をそのままDAWにRecする
  • 実機ルーパーで試したアイデアを再度演奏してDAWにRecする
  • USB等で接続して音データをPCに移す

といったところだと思うんですが。。。あれ?
結局PCに移したりDAWにRecしたりってことなら【DAW+フットスイッチ】の方が楽じゃない?

ってことで、発展性は【DAW+フットスイッチ】に軍配

容量

BOSSのRC-300という機種が3時間録音できるらしいけど、これが最大かな??
スペック表に明記は無いんだけど、3時間ってのはおそらく【トータルで3時間】ってことだと思うんだよね。

実機ルーパーとしては十分すぎる容量だとは思うんだけど、容量って気づけば満杯になるのが世の常。
こまめにバックアップや整理をする人ならば大丈夫だろうけど、そうじゃないタイプ(akimを含む)だったら???

ってことで、容量は【DAW+フットスイッチ】に軍配

拡張性

これはもう【DAW+フットスイッチ】に軍配と言わざるを得ないかと。

DAWに入ってる純正のエフェクトや機能、さらにVST等のプラグインも使えることを考えると実機じゃ勝てない部分も多いんじゃないかなぁ。
実機のエフェクトを使った演奏をRecするのが今までのレコーディングだとするならば、フットスイッチを使いながらの演奏のRecは新しいレコーディングだとも言えると思う。

レコーディングに対するセットアップのカスタマイズ性とでも言うのかな、可能性はすごく大きいよね。


機材って、最終的には好みが入ってくるのは大前提だけど。
個人的には【Bass+Ableton Live+Push2+フットスイッチ】の組み合わせは可能性を非常に強く感じました。
これはしばらく楽しめそうな気がする・・・というか、楽しみます。

MIDI接続するフットコントローラー。全部で100の操作をセット可能。

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